COTTON 5・10

5月10日『コットンの日』

私たちは、コットンのもつ本来の優しさと温もりを
より多くのお客さまにお届けする取り組みを続けています。
限りある天然繊維の恵みと、生産者の情熱に感謝を込めて…

THANK YOU COTTON

朴訥な笑顔に迎えられ、その村を訪れたのは今年二月初め、 東京から7,200kmほど離れた南インドの小さな町「セーラム」。 この地にあるcotton farmで1年に一度、綿花の手摘みを行うという。 シャツ作りの原点と言われる綿花畑、一度は行ってみたかった場所だった。

東京からシンガポールを経由し、南インド・コインバトール空港に到着。 翌朝の早朝出発に備えてホテルで仮眠をとることにした。 この時の僕は、数時間後に訪れる感動体験をとても予想していなかった。 外は薄暗い朝6時、身支度をしていざ出発。 と言っても向かう先は車で片道5時間の長丁場。 だんだんと道路からは車が減り、やがて舗装路も無くなってきた。 砂利道を横断するヤギ、そして神聖なる牛。 刺激せずに避けながら、更に奥地へと車を走らせていく。

到着の頃はちょうどお昼前、お日様が眩しい自然のど真ん中。 ポツンとある小さな村が今回の目的地だ。 辺りには白い綿花が実りを迎えたcotton farmが広がっていた。 興奮を押さえて車から降りると、そこは灼熱の35度。 考えてみれば当然、赤道のずいぶん近くまで来ているのだから。

きっと珍しいに違いないであろう日本人の歓迎に村の人たちが集まって来てくれる。 邪気のない優しい笑い顔が今でも脳裏に焼き付いている。 額に粘着質のある透明な液体を塗り、そっと紅いの点を一塗り。 ヒンドゥー教におけるお祈りの神聖な印で「ティーカ」(Tika)と呼ぶ。 こうして僕らもようやく村の皆さんにご挨拶。 「ナマステ〜」「ナマステ〜」 両手を合わせ、可能な限りピュアな気持ちでお辞儀して周る。 さて、初めての南インド、初めての綿花畑。どうしたものか? とにかく現地語しか通じないのだから、笑顔をキープするしかない。

挨拶を終えた僕達は手荷物を下ろして広大な農地へとぼとぼと歩き出した。 それにしてもピンと来ない。 私達のシャツ作りはこの地でこの方達に丁寧に栽培され摘み取られる事から始まっている。 この事を確かめる為、長い道中、緊張しながら訪れたはずなのに、、、。 ゆっくりと流れる時間、現地の皆様の優しい笑顔に安らぎを感じながら歩いていく。
さて、いよいよ目前にcotton farmが現れた、感動で言葉に詰まる。

念願のコットンとの対面、そして自らの手でひとつずつ丁寧に摘み取る。 ぷっくりと身をつけた、白くて真ん丸なコットンボールはとても可愛らしい。 素早い手つきで摘み取っていく現地の皆さんの横で、僕も仲間に入れてもらった。 粘り気のあるふっくらとした優しい感触が手の中に広がり、やがて小さな袋いっぱいに集まった。 その塊をみせて『これだけのコットンボールがあればシャツは出来ますか?』そう聞いてみると、 『カフス分くらいかな!?』と笑って答えてくれた。 限りある天然資源、コットンの恵みを誰よりも理解し感謝しているのは現地の皆さんなのです。 ハリケーンは土壌に水分を与え、突き刺すような日差しもまた、コットンの育成には欠かす事が出来ない。 そんな自然環境の中で、農場の皆様からの愛情を受け、今年も豊かな実りを迎えている。 皆様にとって、コットンは日々の営みを支える大自然からの贈り物だと言う。 家族や家畜と同じ時間を過ごす傍らには、いつもCOTTONが居る。 決して、作り過ぎることはしない。 大量生産は地中からの養分を吸い上げすぎることで、結果的に土壌を荒らし品質劣化に繋がる。 毎年、区画ごとに土壌管理をしながら品質維持を怠たることはない。 取れる分だけを大切に育て、大事に摘み取る。 自然と共に、COTTONと共に、長く暮らしていくためのルールなんだと言う。 こうして摘み取られたCOTTONは、その後、数々の工程をへて日本へと出荷されていく。 カラミ着いたごみを除去し、種を取り外す。 綿はいつも呼吸している。 作業中は常に空気をはらませる様に、リラックスさせてやる。 沢山の人たちの愛情が掛かったCOTTONの摘み取り~旅立ちまでを見ることで一層の愛着が湧いてきた。 『丁寧に物をつくり、大切に仕上げる』 物作りの基本精神を思い出させてくれる貴重な体験となった。

シャツ作りに関わる全ての皆さんへの感謝の気持ちを忘れず そして、自然の恵みであるCOTTONに改めて感謝の気持ちを込めて。 05・10 『THANK YOU COTTON』 メーカーズシャツ鎌倉株式会社 素材開発 佐野 貴宏

限りある天然資源「COTTON」への
感謝の気持ちを込めて

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